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1 法定後見制度

(2)法定後見の開始
Q. 法人も成年後見人となることができると聞きましたが、どういう意味があるのでしょうか
A
  • 法人による後見
    民法は成年後見人となる者が法人であるときを想定しています(民843条4項、876条の2第2項、876条の7第2項)。したがって、成年後見人等には、個人だけでなく、法人もなることができます。現実に、これまで裁判所で法人後見人に選任された例には、司法書士で組織された社団法人や、社会福祉協議会、福祉公社等があります。
  • 法人後見人の利点
    法人が成年後見人等になることの利点は、その団体の組織力を発揮できる点です。法人が成年後見人になる場合でも、現実にその職務行為を行うのは、その法人で働く個人です。法人で働く個人は、一つの組織化された集団の一員として、連携協同することが期待できます。したがって、職務の内容が広範にわたる場合等にも、組織化された複数人により対応することが可能と考えられるのです。これが、法人が成年後見人になることの利点といえます。また、その他のメリットとして、法人はその性質上、個人のように健康上の理由で職務が停滞することもなく、その寿命に限度がないことも挙げられます。通常、万一成年後見人等が死亡すれば、成年後見開始事由が継続する限り、裁判所に申し立てをして新たに成年後見人の選任してもらう必要があります。しかし、法人後見人の場合は、仮に法人で働く担当者個人が病気になったり死亡したりしても、同一法人で働く他の個人が替わって対応できますから、法人後見人自体の職務執行が不可能となることはないのです。もちろん、法人も破産等により解散することがありえますが、そういう特別な事態を別にすれば、一般には、個人より長期的な職務の執行が可能といえます。