携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

第2 法定後見制度

1 これまでの法定後見制度

判断能力の不足する人を保護するための制度は、従来は法定後見制度だけしかありませんでした。その内容としては、禁治産制度、準禁治産制度の2つの制度でした。
しかし、禁治産制度、準禁治産制度は問題の多い制度でありあまり利用されていませんでした。具体的な問題点としては、「治産」を「禁」止するという、言葉のイメージが悪く、本人が利用したがらなかったり、他の人の偏見を受けやすいこと、戸籍に登記されるのでやはり本人に抵抗があったこと、手続きが面倒であったり、本人の精神状態を調べる鑑定の費用が高かったこと、古い時代に作られた制度なので、能力に欠ける人を保護するという側面が強く、本人の個人の意思をなるべく尊重するという意識があまりなかったこと、などがあるでしょう。
近年の法改正で、制度の呼称が変わったことをはじめ、多くの点で修正が加えられ、禁治産制度は後見制度に、準禁治産制度は保佐制度に改められました。特に近年の人権意識の高まりに応えて、家庭裁判所が自らの判断で職権により決めるのではなく、本人や、その配偶者、親族といった当事者の意思が多く反映されるような制度になっています。